母の癌を治す

今癌で不安な人達やご家族に、何か伝えられる事があるかもしれないと思い、書きはじめました。

陽子線治療

アブラキサンをやった患者さんのブログが何件かヒットした。やはりどちら様も思わしくない状況のものであった。膵臓癌は難しいと改めて思った。勿論先生のいう様に今も生存されている方もいるし、たまたまブログを書いている方の病状がよくないのかもしれないので、アブラキサンがダメとは一概には言えないが・・。リスクをあまりに話されなかったので正直怪しんでいた所はある。

気功のM先生もO先生も抗ガン剤だけは絶対ダメといっていて、何故ダメかも詳しく話して下さっていて、調べまくった本の影響もあり、私はどーしても抗ガン剤には賛成出来ない気持ちだった。"抗ガン剤をやったら母は助からない"と思っていた。

旦那さんにも逐一報告していたわけで、旦那さんも私と同じ見解だ。私はそれでも手術出来るかもという思いや、黄疸が出たらどうしよう、とか、正直すごいプレッシャーを感じていたが、旦那さんは「悩まなくていい、抗ガン剤は反対だし、M先生を信じると決めたんだから、よそ見しないで進むんだ」と、強くいっていた。西洋医学では打つ手なしと言われていたので代替療法に目を向けていたが、もしかしたら他にも手はあるのかと、もう一度調べ直してみようと思った。

すると粒子線、陽子線治療というのがヒットした。高熱で癌を焼いてしまうというやつだ。治療時間も何分かだし、入院しなくて良いし、何より副作用が少ないという。高額医療なので機械を持っている病院は少ないが、割と近場に陽子線を持っている癌センターがあった。H癌センターだ。M先生は陽子線も反対すると思うが、抗ガン剤よりは良いだろうと思い、母と姉に話してみようと思った。因みに母は高額医療にも対応する保険に入っているのでお金の問題はなかった。お金がかかるからと出来る治療の選択肢が減るのは絶対嫌だったので、これは本当に助かった。

 

癌センター

6月22日、セカンドオピニオンとして1度癌センターで診てもらった方が良いんじゃないかという親族の助言でA癌センターに行ってきた。A癌センターはとても綺麗で、コンビニやカフェ等もあり、もし入院するにしてもここなら良いなぁと思った。そして本当に人が多かった。勿論私達の様に付き添いの方もいるだろうが、にしてもここにいる6.7割は癌患者さんなのだと思うと癌患者さんの多さに圧倒された。

膵臓癌で名高いS先生は、B病院やM病院の様にすぐ判定は出さず、ん?といった様子で母のMRI画像を何回も何回も動かし、私達は固唾を飲んで待った。

そして、「これはやはり非常に難しいですが・・胆管まで・・いや・・もしかしたら手術出来るかもしれません。今外科の先生に診てもらいましょう。」と言われ、待合室でまた暫く待つ事になった。

気功と食事療法と生活習慣の改善で治すと決めていたものの、手術出来るかもといわれると心がぐらつく。他の病院ではまず無理だと言われた手術がまさか出来るかも!?なんてことは頭の片隅にもなかった。

暫く時間がたち、又名前を呼ばれた。この状態なら出来るかもしれないが、一カ月前のデータなので今のデータをみないとわからない、新しくとって、外科の先生に診てもらいましょうとなった。次の日、又A癌センターに行く事になった。

翌23日、今度は外科のI先生に診ていただいた。やはり大きくなっていると、今のままでは手術出来ないが、抗ガン剤治療をやって、少し小さくなれば手術出来るかもと。諦めるのはまだ早い。膵臓癌はI〜III期はほんの20%で残りの80%位はIV期だという。母はギリギリIV期に入るというあたりらしい。大きさは4.5cm。あまり大きくなっていない事にホッとしていたので、先生は「?」という顔をしていた。膵臓癌はまず手術、というのが主流だが、手術が成功しても膵臓をとってしまうんだからその後亡くなる方も少なくない(全摘ではない場合も)。もし生存出来ても今と同じ生活は出来ないであろう。先生は、インスリンを出せなくなるかもしれないのでその場合は注射を。膵臓は2/3位の摘出ですむかもしれない。下痢にはなると思うがそこまで生活に支障はないでしょう。このままでは来週、少なくとも再来週には胆管を潰して黄疸が出てくる。今抗ガン剤を始めれば黄疸は食い止められるかもしれない。とにかくすぐ治療をはじめないと手遅れになります。と。

今回使用する抗ガン剤はアブラキサンというまだ治験の段階の抗ガン剤だ。しかしこれが膵臓癌の人にも3〜4割はかなり効くという。抗ガン剤で小さくなり手術をして退院して、予後半年抗ガン剤を投与し、つい先日完治したという方もいるらしい。そこまで効かなくても少し小さくなれば手術出来るみたいで、母も、"まだ見込みがある、もーすぐ黄疸が出る"といわれ、抗ガン剤やるしかないのでは、と揺れていた。アブラキサンの副作用についても丁寧にお話しして頂いたが、二日酔いみたいな気持ち悪さ、微熱、便秘等になるかもしれないというだけで、他の抗ガン剤に比べると副作用は少ないという。

しかしアブラキサンだって母に効くかはやってみないとわからない。やった結果効果がなかったら、他の抗ガン剤、それも効かなかったら又次と続くわけで。効くかわからない抗ガン剤をやり苦しい思いをして、免疫力や体力を落とし、その上ダメだった、という事が最悪の事態であり、その可能性は比較的高い。

とりあえず検討しますと言い、3日後に又行く事になった。その時には抗ガン剤を始める覚悟を決めてくる様にと。

母と姉と私で、物凄く迷いが出た。次から次へと決断を迫られて、誰か道を示してくれと何度思った事か。

母と姉は抗ガン剤やってみても良いという。でも手術で全摘はさけたい。私は膵臓を少しは残す手術だけなら良いが、抗ガン剤は反対だ。それでも母が抗ガン剤をやると決めたら全力でサポートはするつもりだった。

とりあえずその場で考えても答えはでないのでそれぞれの家へ帰った。

私は帰宅中、実際にアブラキサンをやった患者さんはいないかとブログ検索しまくった。何も考えられない程つめこまれた頭で、でもどーしたら良いのかわからない虚無感もあり、でも期日が迫ってるので調べなければ、と頭がぐるぐるしていて、大量のタッパ達をどこかの駅に忘れてきてしまった。

 

 

 

食事療法と生活習慣の見直し

M先生の所には週二回、一回2時間通う事になった。

M病院の入院もキャンセルした。母がキャンセルの電話をするのがとても気が重いというので私がした。電話口の方は「そうですか、わかりました。」と、よくある事の様な口ぶりだった。

治療はM先生にお願いするが、自分達でもやれる事は全力でやる。癌は自分が作り出した自分の細胞、他人任せではなくあくまで自分で治すという意識が大切だと思う。

まずは食事。癌を治した人の本を読みまくると、こっちでは白身魚はオッケーでこちらは赤身なら良い、こちらは魚全部ダメ。果物は甘いからダメという意見もあれば、甘いがそれ以上に良い栄養素があるからとった方がよい。等、どちらを信じて進めば良いか迷宮入りしそうである。

癌のエネルギー源は糖分、これは持っている本に共通して書いてある。

まず糖分を絶った。砂糖類は勿論、果物、乳製品(乳糖)、白米・パン・うどん等の精製された炭水化物。

そして肉全般。アルコール、カフェイン。(コーヒー好きの母にはカフェインレスを買っていたが、後にコーヒー自体が膵臓によくないとしり、現在は玄米コーヒーを取り寄せている。)

取るものは有機野菜がメインの「玄米菜食」

しかし初めの1ヶ月は右往左往していて、まずはにんじんレモンジュースや野菜ジュースをジューサーやミキサーで作り、飲めるだけ飲んでもらった。豆乳を入れると飲みやすいらしい。メインが野菜ジュースなので体重は落ちていった。1ヶ月で6キロ程落ちた。

痛みや吐き気等相変わらず何も症状はなかったが、やはり心のショックは大きく、眠れない日が続く→やる気でない→食欲ない→なんだかだるい、の負のスパイラルが出来上がった。

両親は所沢、私は綾瀬に住んでいたので頻繁に会いに行く事もできず、毎日のラインでの体調報告はおっかなびっくりみたものだった。

生活習慣ではまず禁煙。これは私が幼い頃からずーーーーーっと言い続けていて、電子タバコやニコチンパッチ?等に何回か挑戦したが、結局3ヶ月後にはひっそり吸い始めている。多分一生やめれないのだろうと思っていたが、さすがに膵臓癌の末期といわれてピタッとやめた。

あとは早寝早起き、よい睡眠をとる、とにかく体を温めること!もーすぐ産まれる孫を想像して元気を出す、ムリにでもいーから笑う、嘘笑いでもやっていると本物になる。

良いと思う事は端から実践してもらった。

 

治りますよ

M先生の診療所は一面窓で明るく、クラシックが流れている20畳位の部屋だった。

「大丈夫、治りますよ。」

先生は軽やかにそう言った。その言葉にどれほど救われただろう。その時の母の嬉しそうな顔は忘れられない。姉は東洋医学を信じているわけではないが、母のその嬉しそうな顔を見て賛成してくれた。2つの病院であれほど覚悟を決める様にと言われたのに、まさか治るという言葉を聞けるなんて・・涙が出るほど嬉しかった。

ここで頑張ろうと決めた瞬間だった。

そもそも何故癌が出来たのか、手術等をして癌を取り除いたのに一年内に再発したという話はよくきく。それは癌を取り除いても、肝心の原因を追求し、改善していないからだ。

問題は「血液」である。

長年の生活習慣や食生活で血液が汚れ、血の巡りが悪くなり、外部からきた悪性の菌等に免疫細胞がキャパオーバーになり、出来た物が癌なのだ。

癌は"貴方の体、もう限界ですよ"というサインともいえる。

これはあくまで私の一意見で無論誰にも押し付ける気はない。東洋医学や食事療法や、とにかく読みに読みまくった本や先生の言葉から理解したものだ。

一番母がやってはいけない事は抗ガン剤治療と言われた。癌の種類や状態によっては効くものや、緊急でやらなければいけないものもある。ただ、母には絶対ダメだと言われた。

抗ガン剤は癌を弱める事が出来るかもしれないが、元気な細胞も弱めてしまう。

新気功では固くなった細胞を柔らかくし血流を良くする。抗ガン剤治療とは真逆だ。

先生は、「何もせずほっといたって二年は生きれますよ。抗ガン剤や手術をするから余命が短くなるんです。」と仰っていた。

海外では西洋医学に加え代替療法も協力し合い治療しているのに、日本は西洋医学が強すぎて中々東洋医学代替療法を取り入れてくれない。この後西洋医学派の親族とぶつかった。母を助けたいという気持ちは皆同じなのに、何故こんな事になるのか・・。正直こんな事に頭を悩ませている時間はないとずっと思っていたが、色々調べてくれて心配してくれて有り難いというのも本心だ。

CTはそんなに頻繁にとってよいものではないし、先生は少なくとも3ヶ月位まで検査しても意味ないという。71歳の母の体はかちこちで、至る所にちゃんと血が巡っていないらしい。膵臓癌を散らばしても滞っているので結局体外に排出されない。だからまずは膵臓癌ではなくそのカチコチの体から解していく。3ヶ月・・癌が発覚してはじめの3ヶ月はとても重要というが・・・

食事療法や生活習慣をかえる様努力していても、晩期の進行癌といわれた母が病院にもかからず3ヶ月というのはとても忍耐力がいるものだ。

それでも信じて頑張るしかない。

 

 

 

 

葛藤の日々

6月2日、O先生に連絡してみた。

「こんにちは!度々大変重い話なのですが、実は母から膵臓癌が発見されまして、かなり進行の早い癌でもう手術出来ない状態なんです。本人には何の症状もでてません。お腹も先生の所で治して頂いてからは痛みはありません。
来週から入院して抗がん剤治療を始める予定なのですが、私は膵臓癌にはあまり効かないと言われてる抗がん剤より、免疫療法が良いのではないかと他のクリニックにも明日いってみる予定です。
今は生活習慣の見直しと、食事の管理を徹底してます。
先生は抗がん剤と免疫療法どう思いますか?
先生の所でも治療できますか?
延命治療ではなく治したいのです!宜しくお願いします!!」

先生の返答は

「抗ガン剤も免疫療法もカラダにダメージを与えるだけです。
先ず僕の師匠の所に行くのをお勧めします。
膵臓癌も何人も治しています。
抗ガン剤を始めると一気に身体が弱るので、抗ガン剤は先延ばしして先に師匠の話を聞いてもらうのがいいと思います。

家族で決めると思うのでなかなかと思いますが先ず診てもらってから判断してもいいと思います。」

と、お師匠様を紹介して下さいました。

翌日3日にMクリニックの予約が11時に入っている、どーしよう!?今キャンセルすべきか!?Mクリニックは当たり前だがネットでは良い事しかかいていない。しかし行った方のブログを何人かみていると効かないという人もちらほらいる。保険がきかないのでかなり高額なお金だけ出て行ったと。

しかし藁をも掴みたい私達は少しの希望でもあればかけてみたいというのも事実。

お師匠様に電話通じるの10時半から。

むむむ。

母と姉と三人で葛藤。

まだキャンセルはしないで、とりあえず現地に向かって、そこから電話をかけよう!となった。

きたる3日、お師匠様に電話してみた。

「弟子から聞いています。クリニックはキャンセルして、まずこちらに来て下さい。」

私達はMクリニックをキャンセルし、その日の16時半、お師匠様の所へ行く事になった。

 

 

新気功

私は仕事柄、右膝をよく痛める。ある時腫れすぎて少し触れるだけでも物凄く痛くなり、すぐさま整体へ行き、MRI検査をうけた。結果異常なし。骨に異常がないから湿布を出されて又来週くる様にといわれた。しかし次の週になってもその次の週になっても腫れはひかず、どーなっているのだと不安になった私は、膝の権威という先生の所へいってきた。再度MRIをうけ、診ていただいた所、これは足の付け根から膝にいく筋肉の炎症だという。

なるほど!!

しかし骨じゃないのでこちらではどーする事もできないと、ストレッチ方法だけ教えて頂いた。

原因がわかったので少し安心し、もう整体へいっても意味ないので、痛くなったら少し仕事をとめる、という事を調整しながら過ごしていた。

それから一年程たったある日、幼馴染のAちゃんにその話題を出したら、「すごい先生がいるから1度行ってみる?」と、そこで紹介してもらったのがO先生である。

O先生は気功の先生で、マンションの一室を借りお一人でやっている。値段も病院等とと比べると高め・・うーーん・・・しかしとても信頼しているAちゃんがいうのならと思い、信じて1度伺ってみた。

するとどうだろうか!完治とまでは行かずとも痛みがドンドンひいていく。こんな不思議な事があるだろうか!!

以来月1程度で通っているのだが、膝は二回目には痛みはなくなっていた。

実は母に帯状疱疹が出た時、1度一緒に行こうとあまり乗り気ではない母を半ば強引に連れていった事がある。かなり怪しんでいた母だが、施術が終わる頃には痛みはおさまりその後すぐ帯状疱疹も消えた事で母も先生を信頼した。

 

そうだ、O先生はどう思うだろうか!

M病院へ行った次の日、O先生に相談を持ちかけた。

 

 

M病院

5月31日9時

癌ときいてはじめて母に会う。どんな顔をしているのか、自分はどんな顔で会えばよいのか。そんな事も考えたが、目からの涙が止まらず電車も泣き続け、やはり母の姿をみて又大泣きしてしまった。

母は「まだ大丈夫だから」と、私の肩をさすった。

「今なんともないし、末期から結構生きる人もいるし、このまま癌といわれなかったら平気で過ごしている気がする。抗ガン剤はやりたくない、痛くなったらホスピスへ。」

という事を診察待ちの間話された。

M病院での判定はやはり膵臓癌晩期、手術は出来ない状況にある。そこでしか出来ない抗ガン剤治療があるらしいが、先生はしきりに

「肝臓癌には効くが膵臓癌はとても難しい。」

といい、肝臓癌が小さくなった症例ばかり見せてくる。膵臓癌は・・!??と、私達は思うわけで・・。

「すぐ大きくなり5cmになると食事がとれなくなる。そーなるとバイパス手術をして十二指腸に管を通し食べれる様にする。抗ガン剤は膵臓癌には効きにくいが全力は尽くします。じゃあ受付で入院の予約をして下さい。」

そんなに効かないと言われ、私達がいるにも関わらず他の患者の電話に出て「検査結果、貴方癌じゃなかったですよ、よかったですね。」といっていた。

私達が喉から手が出る程欲しい言葉だ。そんな私達の前で先生はこの様な事をいうのか、あまりに無神経だ。

この瞬間私はこの病院に母を預けてはいけないと思い、

癌からの生還

癌の治し方

癌に効く食べ物

癌 末期 治る

等、治った方の話や三大療法以外の物に初めて目を向けた。

母は言われるがままに入院の予約をとっていた。8日の入院までに何とかしなければいけない。

ネットで検索すると免疫療法等のクリニックや病院がたくさん出てきた。とりあえずメールや電話でいくつかに連絡し、3日にPET検査が出来るMクリニックで予約をとった。

とりあえずその日からはじめられる事はないかと、生還した人の記事を参考に、1日にレモン6個と大根おろしを大量にとってもらう事にした。

お腹に赤ちゃんのいる姉は心配させたくないから話したくないと母はいったが、これは話さなければダメでしょと思い、夜、姉の旦那さんの帰宅連絡を受け、電話で伝えた。

姉にとってもとても苦しい夜になったと思う。